2 回目の喜界島訪島

史跡・ウリガー(ウリハー) – 喜界町指定の記念物

ウリガーとは、水を汲み上げるための横穴式の泉のことを言う。

昔は、井戸の掘削技術が未熟だったため、真っ直ぐ井戸を掘り下げることはしなかった。
よって当時の井戸は、横から水源に向かった掘り進めた。
このタイプの井戸を総称して、ウリガーと言う。

詳細については、下記の画像を参照してほしい。

井戸に潜る際は、慎重に。

看板に導かれ、森の中へと進む。

写真はシャッター速度を遅めにしたため明るいが、我々がここを訪れた際は、夕方のため結構暗かった。

森の中を慎重に進む。
幸いにして、喜界島にハブはいないので、その意味では安心して歩いていける。

前方に見えるのは、珊瑚の石垣。
井戸を守る塀だ。
時を超えて、今でも水源を守っている。

別のアングルから。

そして、いよいよウリガーへ潜る道。

写真では少々判りにくいが、右下の影の部分に向けて、急激な斜面になっている。
雨が降った後なので、ぬかるんでいて、滑る。

慎重に下っていく。

そして、いよいよ水源に辿り着いた。

これまた暗くて判りにくいが、画像の下に水源がある。
ただ、詳しくは判らないが、今となってはもう水は汲めないのではないかと思う。

井戸から上を見上げる。

シャッター速度を遅くし過ぎたためブレいてるが、ご了承を。

井戸に導かれ、回顧。

思い返してみれば、祖母の家を立て替える前、その庭には井戸があった。
東京・新宿に住む、私の祖母の家の話だ。
そう思うと、10 年ほど前には、まだ東京にも井戸があったことになる。
もちろん、使ってはいなかったが。

レバーをガシャガシャ動かすと水が出てくる井戸。
スタジオジブリ映画 『となりのトトロ』 で、五月たちが洗濯や米研ぎに使っていたような、あのタイプの井戸だ。
今になって、急に懐かしくなってきた。

その井戸が全盛期だった頃よりもはるか昔、人は、横穴から水を汲み出していた。
歴史に触れた瞬間。

人が過去に思いを馳せるための場、それこそがまさに、「史跡」 の存在意義だろうと感じる。