喜界島ドットコム 【喜界島黒糖 - 黒糖製造を体験する】

黒糖工場

喜界島黒糖 - 黒糖製造を体験する

お土産に渡すと、かなり喜ばれる喜界島土産がある。

それが、喜界島産の黒糖だ。
黒糖をブロック状にして袋詰めにしたものなのだが、お茶うけとして、そのままぱくぱくと止まらず食べてしまえるほど、美味しい。


実は私、喜界島産の黒糖を土産として配ったとき、ちょっと驚いたことがある。

普通、お土産を配ったりすると、その場で 「ありがとー」 と言われて、だいたいそれで終わるのだけれど。
喜界島産の黒糖を配った人たちからは、かなり高い割合で電話なりメールなりをもらった。

曰く、「これは美味しい!また買ってきて。」 と。

こんなに反響をもらったことに驚いてしまい、次回の訪島時には、ぜひとも製造現場を見学に行きたいと考えていた。


それが実現した形となった、今回の喜界島黒糖の工場見学。
下記に纏めてみようと思う。

さとうきびの美味しさを、そのまま。

やってきたのは、喜界島黒糖株式会社の黒糖工場。

喜界島黒糖株式会社

朝の 8 時に訪れたのだが、工場からは、既に煙が上がっていた。

今回、黒糖の製造工程を一通り体験させてくださるということで、父の作業着を借りて、張り切って現場に望んだ。
案内してくださったのは、社長の谷本さん。

早速、作業を体験させていただいた。

まずは、黒糖の原料となるさとうきびを収穫する。
刃物で根本から切り倒し、回りについているものを別の道具で剥いでいく。

さとうきびの収穫
さとうきびの収穫


その後、さとうきびを搾り器にかける。

さとうきび搾り器
さとうきび搾り器
さとうきび搾り器

さとうきびを放り込む穴は、なんだか古代石像の口のよう。
「神前式」 と書いてあるのが意味深だ。

搾り器

四角い口の中に、どんどんさとうきびを突っ込む。
そうすると、搾り汁が左側のタンクに貯まる。

さとうびきの搾り汁
さとうびきの搾り汁

まさに、さとうきびの美味しさを 「そのまま」 搾り取った貴重な原料だ。


搾り汁を取られた搾りカスは、このベルトコンベアを通じて、工場裏手に排出される。


搾り器のベルトコンベア

どんどんと出てくる。

さとうびきの搾りカス

搾りカスはこんな感じ。

さとうきびの搾りカス

強力な火で、煮詰める。

絞り汁はすぐさま釜に移し、強力な火で煮る。

絞り汁を煮る

焦げ付かないように、見守る。

絞り汁を煮る

凄まじい勢いで泡立っている。

絞り汁を煮る


この釜、火力がかなり強い。

釜
釜

スタジオジブリ映画 『千と千尋の神隠し』 で、ススワタリ(まっくろくろすけ)が石炭を放り込む 「炉」 のシーンがあるが、何となくその情景を思い出してしまった。

この火力で、水分が飛ぶのを待つ。

タイミングの判断は、味覚。

数十分ほど経つと、搾り汁がどろっとしてくる。

搾り汁

焦げ付かないように、ひたすら混ぜる。

搾り汁


ある程度のところで、火から上げるタイミングをみる。
ここで判断の基準となるのが、「舌の感覚」。
味や舌触り等、人の判断によってタイミングをみる。

タイミングをみる


谷本さんに訊いてみた。
「タイミングを機械的に判断することはできるんですか??」

谷本さんの答え。
「温度計や見た目である程度は機械的に判断できるかもしれないけれど。やっぱり最終的には、舌が一番頼りになるかなぁ。」

やっぱり、経験がものをいうということだ。
まさに、職人の業ということか。

ついでに訊いてみた。
「指で掬うとき、熱くないですか?」

谷本さんの答え。
「熱いよ。笑」

そりゃあそうだ。笑
変なこと訊いてごめんなさい。

最終工程へ。

さて、いよいよ火から上げる。
掬って、攪拌機へ移す。

攪拌機へ
攪拌機へ
攪拌機へ

ひたすら、移す。

攪拌機へ
攪拌機へ


全て移し終わったら、攪拌する。
ぐるぐると回す。

攪拌機
攪拌機

ある程度攪拌できたら、攪拌機下のスライド式の穴を開き、そこから天板に流し込む。

攪拌機
黒糖を天板へ
天板棚
攪拌機


ここまで来ると、一息つける。
黒糖が冷めるまでの時間、「ちょっと休憩しましょう。」 ということで、お茶と黒糖をご馳走になった。

あー、やっぱり美味しい。
前から思っていたが、何となく、沖縄産の黒糖と風味が違う気がする。
まろやかで、甘さが口の中に残りすぎず、スッと喉の奥に消えていく。
ばくばく食べてしまう。


休憩中に、面白い話を聞いた。

今でこそさとうきび搾りは機械化されているが、昔は当然、電力がない。
そこで、大きな搾り器の上に巨大な材木を据え付け、それを馬に回させたという。

見えにくいかもしれないが、これが当時の写真。

馬が搾り器を回す
馬が搾り器を回す

場所によっては牛に回させるところもあるらしいが、喜界島では昔から馬を使っているらしい。

谷本さん曰く、
「牛はちょっと愚鈍だからね。」
と。

なるほど!
確かに馬の方が、シャキシャキと動きそうな気がする。

関係ないが、愚鈍と言えば、ちびまる子ちゃんの小杉だ。
彼はよく、永沢と藤木に 「愚鈍」 だと言われている。


さて、黒糖もそろそろ冷めた頃。
最後の作業に入る。
ブロック状に切断して、袋詰めにする作業だ。

天板を作業台へ移動し、ほどよいサイズに切る。

一口サイズに切る

これくらいの大きさ。

一口サイズに切る
まだほのかに温かい黒糖

まだ、中はほのかに温かい。

大切に作られた、味。

実は、喜界島黒糖株式会社を経営する谷本さんご夫妻には、個人的にとてもお世話になっている。
私が妻と結婚した際や、娘が生まれた際、温かく祝福していただいたり。
この工場見学の前夜も、妻の実家の宴会に参加いただいたりと、親しい存在として見守っていただいている。

この黒糖も、その谷本さんたちによって、大切に作られた味だ。
ひとつひとつ丁寧に、手作りで作られている。

自然そのままの黒糖を、ぜひ一度、ご賞味いただければと思う。

黒糖



初めての喜界島訪島

初めての喜界島訪島 - 番外編

2 回目の喜界島訪島

黒糖の概要

黒砂糖は、サトウキビの絞り汁をそのまま加熱し、濃縮したものを冷やし固めて作られ、酸性中和と不純物沈殿のため石灰を絞り汁に混入させている。原料の分離精製を行っていないことから、砂糖の分類としては「含蜜糖」に当てはまる。高級和菓子に使う和三盆も含蜜糖の一種。

なおテンサイについては糖分を高度に精製する必要があることから、サトウキビと同じような黒砂糖を作るのは難しいとされている。

日本では、沖縄県や鹿児島県などサトウキビ栽培が盛んな地域では一般的な甘味料として流通しているが、その他の地域ではミネラル分を豊富に含むことから健康食品として扱われることも多く、主に健康食品売り場や郷土産品売り場などで見掛けられる。

引用:
黒砂糖
フリー百科事典
『ウィキペディア(Wikipedia)』
最終更新 2008年5月4日 (日) 21:49

黒糖の用途

色は褐色を含んだ黒ではあるが、これはブロック状の塊の状態でのことであり、粉末にすると褐色となる。ただし蜜分を多く含むことから白砂糖と比べると固まりやすく、大抵はブロックを砕いた程度の状態で販売されている。これを砕いたりすり潰したりし、あるいは煮溶かして料理や菓子の材料に、またはコーヒーや紅茶に入れる甘味料として使われる他、飴のように直接口にして風味を楽しむこともある。

黒砂糖はサトウキビの成分を含んでいるため、蔗糖などの糖分は80%強と砂糖の中で最も低い。本来は不純物であるカルシウムや鉄など各種のミネラル分が糖蜜に多く含まれているため、渋み・苦味といった味も多く、カラメルのように甘みも強く感じられる為に味わい深いが、その独特の香りや味わいのために料理や菓子の材料としては、やや制限を受ける。

なお、昔からの産地である九州・沖縄地方では、黒砂糖を使った郷土菓子や料理などが多い。

引用:
黒砂糖
フリー百科事典
『ウィキペディア(Wikipedia)』
最終更新 2008年5月4日 (日) 21:49